まずはオリジナル曲の話題。ウラディーミル・フェルツマン。この人のパルティータ全集を今年の2月頃に購入したのですが、 これがまた素晴らしい演奏で、「この人の弾くバッハを聴きたい」という気にさせられた、私にとって久しぶりのヒットでした。 そんな中、とあるネット通販の店主からフェルツマンの弾くゴルトベルク変奏曲のCDが素晴らしいとの情報をもらいました。 そこで中古市場を探してフェルツマンの弾くバッハの録音(Master Musicから出ていましたが、廃盤とのことでした)を集中的に 買い集めました。手に入れたのは平均律第1巻・第2巻、フーガの技法、ゴルトベルク変奏曲、協奏曲集Vol.2。 協奏曲集のVol.1 は存在を確認しましたがまだ入手できていません。 この人の弾くバッハは、何というか、聴いていてワクワクさせられるような独特の解釈でありながら、それは決して奇異なものでなく、 吸い込まれていくような魅力に溢れています。特にゴルトベルク変奏曲や平均律、こんな曲だったっけと随所で思わされます。 聴いてみるとすぐに気づくと思いますが、リピートでの即興の展開がバリエーションに富んでいるのです。 よくメヌエットなどでリピートでは1オクターブ高く弾いたりする演奏家もいますが、フェルツマンは カノンやフーガのある声部がオクターブ高かったり低かったり、巧妙に組み合わせピアノの特性を上手く音楽表現に用いています。 「バッハの音楽をピアノで」という当サイトの考え方からしても、このフェルツマンの演奏は一つの理想的な解だと私は思いました。
さて、続いて編曲モノの話題に。イシドール・フィリップ編の楽譜が2つ届きました。 協奏曲 ニ短調と、トッカータとフーガ ニ短調。 協奏曲の方は、2月に紹介したストラーダル編曲 のものと同じで、原曲ヴィヴァルディの協奏曲(調和の幻想 Op.3-11)をバッハがオルガン協奏曲として編曲したものです。以下は冒頭部分の譜例です。

それにしてもトッカータとフーガ ニ短調はいくらでも出てきますね。 以上、曲目データベースに追加しました。